しかし、相手にはしないと言っても、それもまた難しいと彼は言う。
相手にはしない。しないけれど、こちらで書いた記事をアレンジして自分の記事にしている。これはかなり嫌な感じだと彼は言うのだ。相手にしないと言うことは、記事を書かないということだ。だから、まったく関係のない話題を書くしかない。しかしそれだとアートのブログにはならない。
なるほど、それは困ったもんだ。とすると結局は放置ブログにするのか。それでも良いと彼は言う。元々アートのブログなどアクセスなど知れている。苦労しても金にもならないのだからそれで良いのだと。
「俺が観察してやろうか」ついそんなセリフが出た。
「お前が観察してどうする」
「俺は文章だから、そんな事から意外なものが書けるかも知れん。そいつの文言の癖やそれ以前の人としての癖や性格の問題がある。しばらく観察していると、結構ゾッとするものが覗けるかも知れんぜ」
「それがネタになるのか」
「何でもネタになるんだ。人間の腹の底のドロドロした部分はまんまオカルトさ。そんなのが普通に混じって生きている。ストーカーの始まりだって粘着質だよ。周りは薄々気づいても知らん顔して付き合っている。これがそもそもはオカルトホラーさ。まあ、お前は知らん顔してしばらく続けろ、いよいよ阿保らしくなったらそれで止めれば良いのだ」
「好きなようにしろ」と彼は言った。「ネットというところはどうしてもこんなのが出てくる。これはまだ精々当て擦りを言っているだけで可愛いものさ」
「だけどお前、そんな思いしてなんでブログを続けているのだ。今すぐ止めたってどうってことないだろ」
「何人かフォローが居る。だから止めてしまうのもちょっとね」
長い事こいつと付き合っているが、相変わらずお人好しで踏ん切りの着かない性格だと思った。
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