駅前に見慣れぬバーガーショップがいきなり現れた。こんな店あったかなと思った。記憶に全然ないので不思議だった。でもちょっと食べてみたくなった。
金額は忘れた。適当な値段だったと思う。袋をもらって外へ出た。アパートへ帰る道々、歩きながら食べようと思った。
店を出ると直ぐ右の壁に沿って路地がある。ひと口かぶりついて路地に入りかかったが、食感が変だと思った。噛むのを止めて、噛んだ後の自分の歯型を眺めた。黒い半透明のプニョプニョした麺状のものが垂れている。
ふと壁の上方を見ると、ここにも店の看板があった。絵入りで、特性春雨バーガーとなっている。絵には春雨は描かれていない。
「春雨?」
妙なものを作ると思った。しかし春雨なら、そんなバーガーもあるかも知れぬと納得しかかった。しかしなんだか食べる気がしなくなった。そのつもりでない味がしたら、どんなものでも戸惑うのだが。
0 件のコメント:
コメントを投稿